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拠点リーダー挨拶

学長挨拶


ナノデバイス・システム研究センターが中核となり先端物質科学研究科の3研究室が加わって提案・採択されました21世紀COE「テラビット情報ナノエレクトロニクス」の理念は、「シリコン集積技術の本流を進み、設計原理に立脚して、新しい集積化システムの基盤を構築する」ことにあります。このために、従来乖離していた「回路・システム」領域と「デバイス・プロセス」領域を、これらの中間にある「デバイスモデリング」領域を要にして、うまく融合させて新しい学問領域を形成します。

技術の特徴は、チップ内・チップ間の情報伝送に無線インタコネクトを用い、さらに光インタコネクトも導入することです。従来の三次元集積は、コストが高い、フレキシビリティがない、テストが困難などの難しい課題を抱えています。しかし、無線により精密な位置合わせを不要とする三次元集積が可能となります。また、異種材料や新構造のデバイスやチップの集積化にもフレキシブルに対応できます。これが「三次元カスタム・スタックシステム」と名づけた理由です。デバイス、回路の解析と設計に電磁波・光応答も統合した電子デバイスのモデルを開発します。さらに、ナノメータ構造のメモリやセンサも導入します。そして連想メモリを応用した動画像認識、ロボット制御の脳型処理などを研究し、5年後には高度認識・学習機能を持った集積システムの基盤技術を構築します。

教育面での理念は、「先端研究を幅広い視野で推進し、思考力と実行力を備えた自立した人材を育成する」ことです。日本の高等教育は、幅広い視野を持って思考力や実行力を備え、自立できる研究者を育てる必要があります。このために、若手のCOE研究員や博士課程学生を募集して、研究推進をとおして育成します。博士課程学生は経済的に支援して研究に没頭できる環境を作り、研究に責任を持たせて自立できる力を養います。

COEが広島大学の特色ある顔になるようにセンターの総力を結集します。今後ともに、ご支援、ご意見をお願いします。

広島大学21世紀COEプログラム 
「テラビット情報ナノエレクトロニクス」
拠点リーダー:
岩田 穆 (広島大学大学院 先端物質科学研究科 量子物質科学専攻 教授)